人口の老齢化にしたがい、一人暮らしの老人は家族生活のふつうのサイクルとして、不断に生み出されてくるだろうという。その理由は、(1)今日の都市における住宅事情のもとで、親と住める住宅を用意することは困難である。(2)今日の労働市場の広がりが、地域間移動を頻繁にし、親をともなう移動を困難にしている。(3)病気がちになる老齢期に子と住むことは、医療保護をうける資格を失うし、かといって子に医療費を負担するだけの経済的能力がない場合、別居は共倒れをおそれる親の愛情でもある。
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(4)労働者家族の核家族化が、親との同居をいっそう困難にしている。「嫁に肩身の狭い思いをし、かつ住みなれた土地(そこには生涯にわたってつくりあげてきた社会関係の網の目がある)を離れて息子のもとに行くことは、老人にとって耐えがたい場合がある。ケースに応じ、老後の生活をえらぶ自由は制度的に保障されなければならないであろう。」